東京都美術館 〒110-0007 東京都台東区上野公園 8-36 |
東京都美術館は、大正15(1926)年に上野公園に開館して以来、公募団体とともに歩み続けてきました。
この歴史の継承と発展を図るため、公募団体との連携展 「TOKYO 書 2015」 展を開催いたします。 |
本展覧会は東京を中心に、関東に拠点を置く書の公募団体の中から、公募展活性化企画審査会により選定された、18の団体による年1回の合同展覧会で、今回が第3回展となります。
書の公募団体が会派を超えて一堂に会し、次代を担う作家たちを紹介するとともに、作品を通して相互に刺激しあうことで、公募展全体のさらなる活性化に繋がることを目指しています。 また、 「彩られた紙と現代の書―東京都美術館コレクションを中心に」(主催:東京都、東京都美術館) を同時開催いたします。 下絵や華麗な装飾を施した 「装飾料紙」 の世界と、「現代の書」 の美の競演をお楽しみください。 |
会期: 平成27年 1月4日(日)~1月16日(金) 展覧会は終了しました。 開室時間:午前9時30分から午後5時30分まで (入室は午後5時まで) 会場:東京都美術館(上野公園) 公募展示室 ロビー階 第1、第2 |
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「TOKYO 書 2015」 開会式 & 報道内覧会 1/4 '2015 |
TOKYO 書 の魅力―「多才なジャンル」と「真剣勝負の場」 |
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【展覧会の構成】 ―「TOKYO 書 2015」 展図録より抜粋文章です― |
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今回の 「TOKYO 書 2015」 展には、第1回展から引き続き18団体より選出された、38作家が参加している。 これまでの3回で出品作家は全員入れ替わっているため、のべ114作家がこの展覧会に出品している。 本展覧会は毎日書道展、読売書法展、産経国際書展への出品団体が揃い、各会派に所属する作家を横断的に紹介する場である。 また、1作家あたりの割当壁面は幅約10メートルで、新作を1点以上含めていれば、作品点数は1点でも、複数でも出品することができる。 かように会派を超えてその年の旬の作家が集い、それぞれの主義主張、表現の違いがぶつかり合う 〝真剣勝負の場〟 であることから、これまでの2回とも好評を博してきた。 また、団体から選出される作家のラインナップは、今後の活躍を期待される作家を確認し、発見できる機会ともいえるのである。 |
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作品出展の18団体と38人の作家 |
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1. 書海社 長谷部絳雪・溝口瑶漣
2. 貞香会 根本泰邱 3. 書壇院 丸川瑞江・片野錦秋 4. 謙慎書道会 梶山盛涛・鈴木赫鳳・平形精逸・松尾光晴 5. 朝聞書会 齊藤恭平 6. 日本書道美術院 浅田聖子・佐野玉帆・木島永竣 7. 書道芸術院 川島舟錦・田村鄭雲・山口仙草 8. 奎星会 川邉艸笛・千葉幽篁 9. 書星会 須藤恵鑒・小林碧桃・菅谷騰空 |
10. 現日会 別井清風・鈴木鵬舟 11. 藍筍会 小山紅苑・松田幸江 12. 日本書作院 島田香岫・能美翠袿 13. 創玄書道会 加藤有鄰・金敷駸房・河原啓雲・森 桂山 14. 独立書人団 岡村鉄琴・武本蘭石 15. 玄潮会 小幡太清 16. 日本刻字協会 秋山青桃・井岡廣實 17. 書道一元會 日沼古菴 18. 東洋書芸院 鈴木蓉春 |
内覧会の会場内風景と作品をご紹介します。画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。 |
・右 溝口瑶漣 《過山家》 [高啓] 2014年 額装 90 x 240cm 1. 書海社 |
根本泰邱 《高青邱詩》 [高青邱] 2014年 額装 各280 x 60cm 2. 貞香会 |
丸川瑞江 《白樂天詩三首》 [白樂天] 2014年 パネル 258.5 x 537cm 3. 書壇院 |
梶山盛涛 《許璣詩》 [許璣] 2014年 パネル 各237.8 x 161.5cm 4. 謙慎書道会 |
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・右 齊藤恭平 《雲龍風虎》 2014年 パネル 298.5 x 355.7cm 5. 朝聞書会 |
・左 浅田聖子 《驚天動地の時》 [千家元麿] 2014年 軸装 390 x 690cm 6. 日本書道美術院 |
・左 川島舟錦《祈》 2014年 パネル 380 x 350cm 7. 書道芸術院 |
・左 千葉幽篁 《心行》 2014年 パネル 310 x 600cm 8. 奎星会 |
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・左 小林碧桃 《杜甫詩》 [杜甫] 2014年 パネル 296.7 x 632.8cm 9. 書星会 |
・左 別井清風 《不断》 2014年 パネル 239.9 x 450cm 10. 現日会 |
・左 小山紅苑 《与謝野晶子の詩》 [与謝野晶子] 2014年 パネル 125 x 273cm 11. 藍筍会 |
能美翠袿 《常盤樹の一節》 [島崎藤村] 2014年 パネル 各273 x 70cm 12. 日本書作院 |
金敷駸房 《海風》 [伊藤 妙] 2014年 367.3 x 681.1cm 13. 創玄書道会 |
・左 武本蘭石 《墨海騰波》 2014年 パネル 298 x 613cm 14. 独立書人団 |
・左 小幡太清 《万葉歌》 [万葉集] 2014年 パネル 各227 x 52.5cm 15. 玄潮会 |
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・右 井岡廣實 《月下独酌》 [李白] 2014年 額装/刻字 120 x 60 x4.8cm 16. 日本刻字協会 |
日沼古菴 《銀河夜光》 [自詠] 2014年 パネル 各276 x 70cm 17. 書道一元會 |
・左 鈴木蓉春 《生の墨韻》 2014年 パネル 350 x 240cm 18. 東洋書芸院 |
書の世界の再認識― 「TOKYO 書 2015」 の開催にあたって 笠嶋忠幸(出光佐三記念美術館次長、公募展活性化企画審査会審査員) |
元来、「書」とは消えてしまう言葉の交流を、文字を用いて書き記し、のちの時間空間へと伝え遺す道具であった。 このような基本的な役割がしだいに拡がってゆき、文学や歴史を紡ぎ出し、また造形表現としての美意識をも求めるように成熟していった。
それから一千年の時が経った今、…活字の歴史が長らく続いたのちに、画期的なワープロ専用機…そしてより複雑な機能をもつPCほかの機器活用へと移行した。
これに要した時間は、ほんの数年といったところだ。 この間、文字使用を取り巻く社会的環境も激変している。…このような状況が、意味は変わろうとも
「書」 を非日常的で特別なものに仕立ててくれていることもあり、筆文字が私たちの社会から消滅せず、人々の心を捉える何か不思議な力を有していることに、書の愛好家たちもまた将来を期待しているようだ。…(「TOKYO 書 2015」図録からの抜粋文章) |
同時開催 『彩られた紙と現代の書』 |
―東京都美術館コレクションを中心に― 会期:平成27年1月4日(日)~1月23日(金) |
筆・墨・硯・紙を文房四宝と称しますが、本展ではそのひとつである 「紙」 に注目し、書をしたためる紙の中でも、下絵や華麗な装飾を施した 「装飾料紙」
の世界を紹介します。 安東聖空や尾上柴舟、鈴木翠軒、日比野五鳳らによる、 “現代の書” と “料紙” の美の競演をお楽しみください。 |
お問合せ:03-3823-6921
美術館サイト:http://www.tobikan.jp/ 主催:東京都美術館(公益財団法人 東京都歴史文化財団) 協力:産経国際書会、一般財団法人毎日書道会、読売書法会 後援:朝日新聞社、産経新聞社、毎日新聞社、読売新聞社 |
参考資料:Press Release、「TOKYO 書 2015」図録他。 |
ご意見ご感想は yashio@mui.biglobe.ne.jp |
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